食事は人の欲求の中でも1日3回は必ず行うことからも分かる通り、大きな部分を占めています。そのため、食は人間の欲求の中でも最も重要と言ってもいいでしょう。もちろん生きていくために必ず必要なエネルギー摂取という面もありますが、それにつけても食にはそれぞれのこだわりや追求などを知ることで、個性を知ることができる貴重な面もあります。特に海や山に囲まれた日本人は、甘み、苦味、塩味、酸っぱ味という古くから知られる味覚に加え、独自に「旨味」という独特の味覚を感じることができており、世界から驚くべきこととして知られています。日本人の食の追求はこの旨味が重要とされており、食材の新鮮さはもとより、いかに旨味を引き出す調理法を編み出せるかも、食への重要なファクターとなっています。また地域ごとに大きく地形や気候が違うため、まさに多種多様な食材が手にはいることも日本が食にこだわり、美食大国となった一因とも考えられます。